劇場版 ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空 戦闘力

DRAGON BALL THE MOVIES #04 ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空 [DVD]



 -概要-

 劇場版 ドラゴンボールZ 第4作(劇場版DBシリーズ第7作)。1991年3月9日公開。

 サイヤ人にはターレスという、まだ見ぬ生き残りがいた。ならば、ナメック星人にも同様の生存者がいてもおかしくはない。大昔に異常気象が襲ったナメック星から脱出し、他星に逃げ延びたナメックの子が二人。片や「カタッツの子」は地球に漂着し神となり、片や親知らずの子はスラッグ星に漂着し魔族となった。星の名を冠されしその子スラッグは、ほどなくしてスラッグ星の魔族を統率する。その支配欲は留まることを知らず宇宙に飛び出し、銀河の星々を次々と隷属させていった。そして今、北銀河の辺境の星、地球にスラッグの魔の手が伸びようとしていた。

 本編ストーリーの時期としては、ナメック星でのフリーザとの直接対決前に相当する。「超サイヤ人だ孫悟空」と銘打たれてはいるが、悟空は完全な超サイヤ人には変身できない。フリーザや超サイヤ人を超えるかもしれない敵として想定されたスラッグを超える術は? 擬似超サイヤ人と呼ばれる特殊な形態が登場し、Zパワー全開驚異の100倍界王拳が爆発した。




-VS スラッグ星の魔族- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

一般兵 100(推定)

 スラッグ率いる魔族軍団の大半を構成する一般兵。スラッグ星の原住民。スラッグ星の魔族は直射日光を浴びると一時間と経たず死んでしまう。そのため遮光性の黒い全身タイツとフルフェイスヘルメットで完全防御している。ヘルメットの下には紫色の肌でエラの張った素顔がある。スラッグが地球全体を黒雲で覆い太陽光を遮ったことで、ヘルメットから開放された。

 戦闘力は一般地球人(平均 5)より遥かに高いが、チチ(130)には倒されてしまうレベル。エネルギー波を連発して地球人を攻撃するが、悟飯の妨害を受ける。さすがに悟飯クラスが相手では、集団でかかっても勝てはしない。戦闘だけでなくスラッグの進める地球改造作業(惑星クルーザー化)にまで携わり、忙しく働いた。しかし、悟空のあまりの強さに逃げ出そうとしたら、スラッグの制裁を受けてしまう。ターレスいうところの、悲しき「使い捨て」の雑兵軍団。


アンギラ 4万(待機中 カードダス)4万2000(最大 カードダス)

 スラッグの側近魔族の一人。スラッグ星の原住民。一般兵とは異なり、スラッグの側近魔族は個性ある姿をしている。額に小さな二本角を生やし、「鬼」を思わせる風貌だ。アンギラは長髪美形の鬼で、ギリシア神話の英雄のような戦士。側近クラスでも直射日光が致命的なのは一般兵と同様。黒雲発生装置が作動する前は、完全防備で地球上に降り立った。

 アンギラのカードダス情報はBP 40000(+2000)。スラッグ側近の中ではメダマッチャと並ぶ最大戦闘力を持ち、最強を誇る。メダマッチャが悟飯と、ドロダボがピッコロと戦うことになり、アンギラは手持ち無沙汰になる。ドロダボの敗北とともに出陣し、ピッコロに攻撃を仕掛けた。カードダスの隠し数値(+2000)はきっと、待機中から戦闘態勢に入った証だろう。

 アンギラはピッコロのように腕を自在に伸縮させることができる。メダマッチャと共闘し、悟飯を人質にする形でピッコロ(推定 55000 重り装備)を倒した。調子に乗って悟空(基本 9万)もメダマッチャと協力して倒そうとする。しかし、逆にメダマッチャを倒され、アンギラは口からエネルギー波を発射するが跳ね返される。跳ね返されたエネルギー波が口の中に飛び込み暴発、アンギラは口から煙を吐いてた倒れた。

 ドラゴンボールヒーローズには5弾から登場し、「エビルクエーサー」という必殺技を使う。


ドロダボ 3万9500(カードダス)4万500(40500 最大 カードダス)

 スラッグの側近魔族の一人。ダボダボした体で「~ダボ」が口癖。背中に大きなコウモリ型の翼を生やし、太った悪魔という風体。カードダス情報ではBP 39500(+1000)。ピッコロに「雑魚め」と挑発され、頭に血を昇らせて猪突猛進する。カードダスの隠し数値(+1000)はきっと、怒りによる開放だろう。

 逃げてばかりのピッコロに「逃げ足だけは速い」と皮肉る。しかし実際に組み合ってみれば、パワーでもピッコロのほうが上回っていた。ドロダボは右拳を握りつぶされた上に、上腕部を肘打ちで砕かれ、右腕を完全に破壊される。洋服店に逃げ込みピッコロを待ち伏せするが、天井から背後を取られて吹っ飛んだ。敵わないと悟るとピッコロを仲間に誘い(ピッコロが魔族だと気付いた)、命乞い。だがピッコロにその気はなく、握手をすると見せかけ、ドロダボの頭を容赦なく吹き飛ばした。

 ドラゴンボールヒーローズには5弾から登場し、「エビルグラビティ」という必殺技を使う。


メダマッチャ 4万2000(最大 カードダス)3万9000(分身中 カードダス)
コメダマッチャ(分身) 各750(推定)

 スラッグの側近魔族の一人。小柄でカエルのような姿。目玉をギョロギョロさせながら、ケッケと不気味に笑う。スラッグから一時間以内にドラゴンボールを全て集めろといわれ、目玉が飛び出そうなくらい驚く。危うくゼエウンの二の舞になるところだったが、アンギラの注意で何とか首をつないだ。

 カードダス情報ではBP 42000(-3000)。メダマッチャは肩と首筋から計4体の小さな分身・コメダマッチャを生じさせることができる。コメダマッチャは敵に張り付き、発光しながらエネルギーを吸収する。本体のメダマッチャは不規則な投球フォームから放つ連続エネルギー弾で悟飯を追い詰めた。その後、コメダマッチャで悟飯のエネルギーを吸収した。カードダスの隠し数値(-3000)はきっと、分身を生み出した際の戦闘力減少だろう。3000を4で割ると、コメダマッチャの戦闘力は各750という計算になる。コメダマッチャは合図の口笛で本体に戻る。悟飯(推定 2万4000)のエネルギーを吸収しても、特にパワーアップした様子はなかった。人造人間のエネルギー吸収(最大戦闘力アップ)と違い、あくまでエネルギー回復程度なのだろう。

 メダマッチャは悟飯に続き、悟空(9万)のエネルギーも吸い取ろうとした。コメダマッチャが張り付いた悟空に向かい、自分も噛み付こうと飛びかかる。しかし、悟空はエネルギー吸収を物ともせず拳で反撃。メダマッチャは腹に重い一撃を食らって気絶した。コメダマッチャは悟空の気合一発で消滅。

 ドラゴンボールヒーローズには5弾から登場し、「エビルコメット」という必殺技を使う。


ゼエウン 3万9000(最大 カードダス)3万7000(スラッグに怯える? カードダス)

 スラッグの側近魔族の一人。「鬼」という表現が最も相応しい姿の巨漢。カードダス情報ではBP 39000(-2000)。スラッグ側近の中では最も戦闘力が低いが、それでもDr.ウィローには並ぶ。他の仲間と比べても特に遜色はないと言っていいだろう。スラッグの側近たちはいうなれば、最長老をネイル(42000)が集団で警護しているようなものだ。だが、ゼエウンはその実力をふるうことなく何もせぬまま、登場まもなく死んでしまう。うっかり「スラッグ様ももうお年だ」と口走ってしまい、スラッグの気を損ねたのだ。スラッグの指先から発せられたエネルギー波一発で、胸を貫かれ処刑された。カードダスの隠し数値(-2000)はきっと、スラッグへの怯えから来たものだろう?

 映画本編では活躍の場はなかったが、ドラゴンボールヒーローズには5弾から登場し、「エビルインパクト」という必殺技をはじめ数々のアビリティを引っ提げてパワフルなバトルを繰り広げる。


カクージャ 2000(通常 カードダス)4000(死ぬ気で頑張る? カードダス)
ギョーシュ 2000(推定)

 スラッグ星魔族の科学技術者たち。老学者のカクージャと老教授のギョーシュ。黒いフードとマントを着込み、赤いレンズのゴーグルメガネをかけている。カクージャのカードダス情報ではBP 2000(+2000)。外見がそっくりなギョーシュも同じ戦闘力と考えていいだろう。非戦闘要員だが、一般兵(推定 100)よりもずっと高い戦闘力を持っているようだ。

 スラッグ星の科学力は地球より遥かに進んでおり、ブルマも不可能なことを可能にする。カクージャとギョーシュは、地球を最新型の惑星クルーザーに改造することに着手。スラッグに必要日数を聞かれ、ギョーシュは10日と答えた。するとスラッグはいきなりギョーシュを殺害してしまう。カクージャは恐れおののきながら答え、3日で許しを得ることができた。カードダスの隠し数値(+2000)はきっと、死ぬ気で頑張るという気持ちの表れだろう?



-Z戦士と仲間たち- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

ハイヤードラゴン 8(推定)

 劇場版前作「この世で一番強いヤツ」に引き続き登場。悟飯の口笛にあわせて踊る芸を覚えた。その口笛が、スラッグを倒す鍵となる。


チチ 130(通常時 ジャンプ付録)

 スラッグ軍団の一般兵(推定 100)相手に奮闘。悟飯を助けるために戦場に飛び込み、一般兵二名を飛び蹴りでノックアウトした。「オラも結構やるだべ」とピースサインを決めるが、直後に別の兵から腹にパンチを食らって昏倒してしまう。大事はなく(多少痛むが)パオズ山の我が家に帰り、家事に復帰した。戦うお母さん。


亀仙人 139(通常時)

 劇場版前々作「この世でいちばん強いヤツ」ではバイオ凶暴戦士相手に健闘した亀仙人こと天下の武天老師。今作では別の意味で、偉大なる亀仙人伝説を打ち立てた。冒頭の小惑星激突からスラッグ軍団襲来、全地球寒冷化、悟空とスラッグ死闘のラストまで。亀仙人は最初から最後まで寝通しだった。(H本をアイマスク代わりにハッピードリーム)その恐るべき不動の精神は、クリリンをして「あの境地にはとても達せない」と言わしめたほど。平和が戻った地球に亀仙人のありがたい言葉が響き渡る。「今日もいい天気じゃ、おいっちにさんし」


ヤジロベー 970(ジャンプ付録)

 仙豆係。戦闘には参加しないが、回復役として活躍。悟空とクリリンは小惑星(スラッグの惑星クルーザー)接近の際生じた爆風で大きな傷を負った。ヤジロベーがいなければ、悟空はスラッグと対決することなく地球は魔族に支配されたことだろう。影の救世主ヤジロベー?  カードダスを参考にしたという映画パンフレット(地球まるごと超決戦)では戦闘力2100と紹介されている(カードダス第4弾「大激闘!! ナメック星」での数値)が、それでは高すぎだろう。ジャンプ付録の970(ナッパ・ベジータ襲来時)のまま特に成長していないものとする。


界王(北銀河の界王) 3500(ジャンプ付録)

 解説役。スラッグの素性と正体を分析して悟空に知らせた。「あのフリーザ、いや超サイヤ人でさえも(スラッグには)敵わぬかもしれん」


クリリン 1万3000(最大)

 今作ではクリリンがまともに戦う場面がないため、戦闘力の判別は難しい。悟空がアンギラ・メダマッチャを二人まとめて片付けてしまい「オレの出番がない」。スラッグを倒していいところを見せようとしたが敵うわけもなく「何でオレだけこうなるの~」。冒頭では小惑星接近、地球滅亡の危機に「オレだって一回くらいは結婚したい」と嘆いた。同様の台詞はラディッツ戦直前にもあり、クリリンの結婚願望は死を目前にした弱気の発露か。いや、ラディッツ戦の「死んだな。結婚して“みたかった”」に比べると、「したい」に一歩前進している。ナメック星での「オレの人生女っ気なし」発言は、最長老のもとへ向かう途中に発せられたもの。最長老の潜在開放を受けたことで、クリリンの結婚願望もパワーアップしていたのだ。よって、今作でのクリリンの戦闘力は、最長老の潜在開放を受けた状態に等しい?


悟飯 2万4000(基本最大 推定)

 クリリンが最長老の潜在開放を受けた状態なら、悟飯はその一歩先を行くだろう。対リクーム戦で受けた傷を回復し、戦闘力が10000アップした状態の戦闘力を採用できる。悟空とボディチェンジしたギニュー(23000)と戦った時の戦闘力だ(劇場版前作の悟飯が、最長老の潜在開放を受けた14000に相当する)。とはいえ、クリリンよりはマシだが悟飯にもあまり活躍の場はなかった。悟飯特有の怒りパワーも出ず、メダマッチャ(42000)に大敗。口笛を吹いてスラッグの動きを止めた功績は確かに大きいのだが。


ピッコロ 5万5000(重り)7万(重りを外す)

 ピッコロの戦闘力は界王星での修行完了時(最大14万推定)の半分がちょうどいいだろう。重い装備を身に着けた状態で約55000となり、スラッグの側近(40000前後)との戦闘描写に一致する。正面からドロダボをねじ伏せ、背後からアンギラ・メダマッチャのエネルギー波を受けて負傷した。

 さすがにスラッグとは次元が違いすぎてナメック星人同士の対決とはならなかった。しかし、同じナメック星人としてスラッグの弱点を熟知していた。超巨身スラッグの頭に飛び乗り触覚を掴み、悟飯に口笛を吹くように指示。地球人がガラスのキーキーこすれる音を嫌がるように、ナメック星人には口笛の波長が神経に障るのだ。

 ピッコロは自らの耳をちぎり取ることで悟飯の口笛の音を回避。超巨身スラッグに握りつぶされそうになりながらも、悟空にパワーを託す。ピッコロが悟空の手に触れた瞬間、同化のようなパワー伝達がほとばしった。悟空とピッコロ、二人のパワーが一つになることで、100倍界王拳というとんでもない技が発動した。

 戦い終わり、皆はヤジロベーが持ってきた仙豆で傷と体力を回復する。しかし、なぜかピッコロのちぎれた耳はそのままだった(自力で再生)。これはナメック星人の体質が関係しているのか、それとも仙豆の回復限界を示しているのか。また、寒さに強いナメック星人でもスラッグ星の環境(太陽光なしの超極寒)はきついことが判明。どんどん冷えていく地球に、ピッコロも凍死寸前に追い込まれた。この寒さ冷たさを平時として成長したスラッグは、やはり根本的に異なるナメック星人なのだろう。



-VS スラッグ- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

スラッグ 156万(老 カードダス)185万(若 推定)
555万(巨 推定)

 赤ん坊の頃スラッグ星に漂着したナメック星人。界王様の調査報告によれば、スラッグは生まれつき邪悪な心のみが成長した特異なナメック星人。地球の神と分離して誕生したピッコロ大魔王とは異なり、善の心の入る隙間が全くない。地球の神と初代ピッコロが龍族であったのに対し、おそらくスラッグは完全な戦士型(ドラゴンボールのことをぼんやりと覚えていたが、神のように実際につくりだしはしなかった)。増大する悪の心とパワーを抑制する枷がないため、戦闘力も異様に膨れ上がっていったのだろう。界王様いわく「スーパーナメック星人」。

 カードダス情報では、年老いた姿でBP 52000(×30)、つまり156万もある。フリーザ第三形態(推定 150万~200万)に匹敵する戦闘力を持っているのだ。フリーザ以外では初めて、宇宙からの来訪を感じ取れるほどに巨大な気。では、若返ってどれだけパワーアップしただろうか。初代ピッコロは年老いた姿で220(推定)、若返って260(大全集など)にパワーアップした。同じ割合でいくと、若返ったスラッグの戦闘力は約185万になる(カードダスではBP 16000×100=160万だが、さすがに若返ってたった40000増えただけというのはないだろう)。パワーアップ率は約1.18倍と少ないが、その分スタミナ面が大幅強化されたのではないだろうか。恐れるものは唯一「老い」だけ。老衰さえ免れれば、自分にふりかかる死の要素は皆無。己のパワーを超える者など存在しないという自負が、不老不死ではなく「永遠の若さ」を願わせたのか。(では、初代ピッコロ大魔王が永遠ではない「若さ」を願った理由は?)

 スラッグは超巨身術で巨大化した状態を「本当の姿」と言っている。フリーザ同様、巨大すぎるパワーをコントロールしきれないために小さく変身していたということか。だとすれば、巨大化することでスラッグの戦闘力はさらに開放され、数倍に高まったことになる。185万×3=555万とするのがキリもよく、戦闘描写に合致する数値だろう。

 対戦ゲームでは「Sparking!NEO」「同 METEOR」「ゼノバース2」に登場(Sparking!シリーズでは巨大化スラッグが使用できるが、ゼノバース2のスラッグは巨大化できない)。ドラゴンボールヒーローズには5弾から参戦している(巨大化も実装)。ヒーローズでの必殺技は、体に2つの気弾をまとう「ダークネスツインスター」(ゼノバース2にも搭載)。


〔破壊王スラッグ 277万5000(推定)

 ドラゴンボールヒーローズJM5弾から登場した、スラッグ(若)がバビディに洗脳された姿。頭部のプロテクター「M」の字を浮かべ、白目を剥き出しにしている。成功すると敵1人を洗脳できる「マインドブレイク」という能力も持つ。少々わかりにくいが、カードにはバビディによる潜在能力開放(1.5倍の強化を想定)の証である「浮き出た血管」が見える。ヒーローズではこの状態からの巨大化は未実装だが、映画本編で実現したら戦闘力は832万5000には達するだろう。

ドラゴンボールヒーローズJM05弾/HJ5-CP3破壊王スラッグ CP


悟空 9万(基本最大)90万(10倍界王拳 推定)
360万(擬似超サイヤ人 40倍 推定)900万(100倍界王拳 推定)

 悟空の基本戦闘力はナメック星到着時 9万(10倍界王拳使用可)をそのまま採用できる。しかし、10倍界王拳をもってしても、若返る前のスラッグ(156万)にも届かない。悟空は界王拳特有の赤いオーラをまとっていなかったが、おそらくすでに使用済み。界王様に聞けばきっと「残念だったな、今使っておるのが10倍界王拳だ」と答えてくれたに違いない。20倍に高めることができたとしても、若返ったスラッグ(推定 185万)にはわずかに及ばない。超サイヤ人変身(50倍界王拳相当)ならば大逆転だが、今のレベルの悟空に完全な超化は不可能。悟空が完全な超サイヤ人(1 第一段階)に目覚めるには、300万もの基本戦闘力が必要だ。

 だが、不完全ならどうだ。負けたくない、負けられないという意地が、悟空の中から何かを呼び覚ました。悟空は激しい黄金のオーラを身にまとっているが、髪は黒いまま逆立ち、白目をむいている。これは「擬似超サイヤ人」という特殊な形態であり、超サイヤ人に“なりかけている”状態。完全な超化(50倍)には届かないが、それでもおそらく40倍界王拳相当の大パワーアップのはず。悟空の戦闘力はスラッグの倍近い360万となり、大逆転を果たした。

 逆転に次ぐ逆転。スラッグにはまだ隠された真の力があった。超巨身術でスラッグの戦闘力は3倍(推定)に、体は数十倍の大きさに膨れ上がる。555万(推定)となった超巨身スラッグを打ち破るには、「擬似」の次は「もどき」。悟空はピッコロとの同化もどきで奇跡全開のZパワーを得、100倍界王拳を爆発させる。超サイヤ人2変身に匹敵(超1の2倍=100倍)する超絶突進で、スラッグの腹を貫いた。(100倍界王拳の出典は、週刊少年ジャンプ1991年 第12号の特集記事。クリックで拡大↓)

100倍界王拳


太陽元気玉 2000万(推定)

 初代ピッコロ大魔王ならばそこで勝負は付いたが、スラッグの粘り強さ執念深さは度を越えていた。悟空はスラッグともども、地球を寒冷化する黒雲発生装置を葬り去るべく、元気玉の態勢に入る。元気の源は黒雲の上、青い空に燦然と輝く太陽だ。ナメック星でフリーザを追い詰めた超元気玉(推定 9000万)。悟空が星々から集めた元気には、ナメックを巡る三つの太陽の力が含まれていただろう。太陽一つで約2000万~3000万のエネルギーが得られる計算になる。スラッグを倒すために集めた元気は、軽く2000万はあったということだ。光り輝く太陽の元気は、悪を浄化し地球を明るく照らし出した。(特大元気玉と太陽元気玉ではエネルギー量と大きさが比例せず、圧縮率が異なるものと思われるが)



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