ドラゴンボール 悟空の交通安全/悟空の消防隊 戦闘力

ドラゴンボール メッセージプレート 悟空(幼少) & 神龍



 -概要-

 「ドラゴンボール 悟空の交通安全」「ドラゴンボール 悟空の消防隊」。交通安全と火災安全をテーマにしたこれら2作品は、いわば現実世界とDBのクロスオーバーだ。

 「悟空の交通安全」と「悟空の消防隊」では、世界観と悟空の一般常識度合が異なっている。「交通安全」は世界観も悟空の性格もまだ原作やTVアニメ本編に近く、まあ違和感はない。しかし、「消防隊」になると舞台は現代日本、悟空は消防士で職務に忠実な真面目な公務員?! ある意味、原作とは一風変わったドラゴンボールを楽しめる貴重な映像である。(社会勉強にもなる)

 いずれも1987年、東映アニメーション製作、約15分の短編アニメ。第22回天下一武道会~ピッコロ大魔王編の頃の悟空たちが登場・活躍する内容だ。『DRAGON BALL DVD BOX DRAGON BOX』のスペシャルディスクに特典映像として収録されている。(「悟空の消防隊」は防災アニメとして消防博物館に収蔵されていたが、現在は視聴不可)




-悟空の交通安全- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

山賊(トラ) 6(推定)

 断崖絶壁に架かった人ひとり歩ける幅の丸木橋の上で、悟空の前に立ち塞がったトラ男。悟空が橋を渡りきる寸前にもかかわらず、この山賊は悟空に道を開けさせようと殴りかかった。ところが山賊のパンチは空を切り、残像拳で後ろに回った悟空に驚いて橋から落ちそうになる。必死に丸木橋を掴んだ状態で、悟空に西の都への道を教えるのだが、もらったのはお礼の言葉だけ。自業自得、「交通ルールを守らないとこうなりますよ」といわんばかりに、山賊はそのまま放置された。


トラックの運転手(クマ) 5.5(推定)

 徐行が必要な道路を暴走車さながらに突っ走っていたトラックの運転手。茶色い毛並みのクマ男。婦警(ランチ)さんには「スピードは出していない」と言い訳したが、急ブレーキタイヤの跡からバレバレ。事故は起こさずに済んだために注意を受けただけで、しおらしく謝ると安全運転で去っていった。


ラジコンの坊や 1.5(推定)

 小学校低学年くらいの男の子。路地でラジコンカーを動かして遊んでいた。転倒したラジコンを取ろうと道路に飛び出し、危うくトラックに撥ねられそうになる。婦警(ランチ)さんに優しく注意され、信号のない道での左右確認の大切さを学んだ。


婦警(ランチ) 4(推定)

 髪は金髪(おっかない)だが、表情はおとなしい(青髪)という「?」(フシギ)なランチさん。いうなれば擬似超サイヤ人ならぬ「擬似金髪ランチさん」だが、ランチの名では呼ばれない。本編中では亀仙人に「お巡りさん」と声をかけられ、EDでは「婦警」とクレジットされている。(服装は平成6〔1994〕年以前の旧女性警官制服。現在では婦警とは言わずに女性警察官。紺の制服に青い髪では目立たなくなってしまうため、金髪に配色換えされたのだろう)

 西の都カプセルコーポレーション近くの交番勤務。性格は金髪・青髪ふたりのランチさんが同居している。優しいながらもハキハキと、交通違反の取り締まりに道案内に活躍。ある意味、本作の主人公だ。道に迷ったクリリンと亀仙人にブルマの家を教え、悟空には横断歩道(日本式)の渡り方を教えた。


クリリン 120(通常時 推定)
亀仙人 139(通常時)

 天下一武道会(第21回・22回)に赴いた際に着込んでいたのと同じ正装(スーツにハット)。クリリンにとってはタンバリンに殺害された時と同じという、いわくつきの格好でもある。ブルマの誕生会に招待されたのだが、道に迷うわ、電話番号は聞いていなかったわ。子供が車に轢かれそうになっても驚くだけで何もできず、武道家としての見せ場はない。クリリンは頼りなく、亀仙人はスケベ。(教育アニメという都合上、婦警さんに鼻の下を伸ばすのが精一杯)


ブルマ 4(推定)
ウーロン 2(推定)

 第22回天下一武道会からピッコロ大魔王編にかけての服装。ブルマの髪型はショートカット。西の都カプセルコーポレーション在住(カプセルコーポ以外の町並みは現代日本の都会)。ブルマは仲間たちを自分の誕生会(本編どおりなら19~20歳)に招待する。が、パーティ料理の支度を招待客にさせるという超セルフサービスを敢行。ウーロンは居候の身なのか、ブルマに押し切られて嫌々料理をする羽目に。


ヤムチャ 110(通常時 推定)
プーアル 1(推定)

 ブルマの誕生会にお呼ばれ。ヤムチャはクリリンと同じく天下一武道会での正装で登場。カプセルコーポレーションの居候ではないようだが、ウーロンに続いて料理を手伝わされる。亀仙人とクリリンをインターホンで出迎えた時には、ヤムチャはフリルつきのエプロン姿だった。そして不機嫌そうに亀仙人とクリリンを家に招き入れ、料理を手伝わせるのだった。


スノ 2(推定)

 北の村から来た女の子。レッドリボン軍編はなかったことになっているのか、悟空とは初対面。西の都の親戚の家に遊びに行こうと、ハイウェイでヒッチハイクしていたところに悟空が現れた。車の行き交うハイウェイを横切ってきた悟空を叱り、交通ルールの何たるかを教え込む(女の子がひとりでヒッチハイキングというのもじゅうぶん危険だと思うが。本編どおりなら13歳のスノ)。親戚(おばさん夫婦)とは西の都のデパート前で待ち合わせをしていた。またしても悟空が道に飛び出すのを止めたが、今度は親戚の子供が大変な目に遭いそうになる。

 スノ役の渡辺菜生子はプーアル役も兼任し、後にチチ役を初代の荘真由美から引き継ぐことになる。本作のちょっと口うるさいスノは、ある意味、未来の悟空の奥さんを先取りしていたといえよう?


ナム 76(推定)

 単なる通行人。横断歩道を渡っただけで、台詞も何もない。いわゆるチョイキャラ。モブ。ナムの前には、西の都で悟空にお巡りさんを紹介して10万ゼニーをもらった女性の姿も。(レッドリボン軍編登場)


サム 1.5(推定)

 スノのおばさん夫婦の息子。アニメDB第80話に登場した陳小拳に似た男の子。大好きなスノお姉ちゃんが来たのを見て思わず道に飛び出し、危うく車に撥ねられそうになる。だが、すんでのところで悟空の如意棒に持ち上げられ、命拾いをする。


悟空 180(通常時 大全集など)

 他のみんながスーツ姿でめかし込んでいたのに対し、悟空はいつもの亀仙流道着(「オッス!帰ってきた悟空と仲間たち」流にいえば、これが悟空にとっての正装なのか)。第22回天下一武道会を目指した時のように、筋斗雲を使わずに自分の足で西の都に向かう。

 交通ルールとは無縁の野生児で、横断歩道も信号機も知らず、何度も交通事故を引き起こしかける(悟空は車に撥ねられた程度では無傷だろうが、運転手のほうがタダでは済まないことになる)。だが、途中出会ったスノや婦警(ランチ)さんのおかげで、交通ルールがいかに大事かを学ぶのだった。スノの親戚の子を如意棒で救った際には、婦警(ランチ)さんに対して自然と敬礼しかえす悟空。

 ところがどっこい、交通ルールは覚えたのだが、食事マナーはてんでなっていない悟空。遅れに遅れて到着したブルマの誕生会では、みんながせっせと準備した料理をひとりで平らげてしまう。仲間たちの怒りを買った悟空はボコボコにされながらも交通ルールの大切さを復唱。面倒くさくてもルールは守らないといけない。たったひとりのわがままから大事故に繋がるのだ。「魔訶不思議アドベンチャー!」の交通安全替え歌バージョンがEDテーマとなって物語(?)を締めくくる。



-悟空の消防隊- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

チャオ 1.5(推定)
チャオのお姉ちゃん 2(推定)

 西の都(といっても、どうみても現代日本)に住む小学生姉弟。チャオはアニメDB第79話に登場した少女と同声(山本百合子)同名だが、ここでは男の子(本編中では名前は呼ばれない。EDでチャオ:山本百合子とクレジットされている)。チャオのお姉ちゃんは『しずかちゃん』似で、EDにはクレジットされていないが声は餃子役の江森浩子。

 面白半分に昼日中の公園でロケット花火を打ち上げて、危うく火事を引き起こすところだった(引っ込み思案のチャオに勇気をつけさせようとでもしたのか、お姉ちゃんがそそのかした)。運よくその場に居合わせ火事を消し止めてくれた非番の消防隊員こそ、孫悟空その人だ。悟空に花火をやる時の注意を言い聞かされたり、実際の火事の現場と消火活動を見たりして態度を改める。その晩は自宅の火の用心に励み、翌日にはブルマのマンションの火事を公衆電話から119番に通報した。


ブルマ 4(推定)
タマ 0.01(推定)

 第22回天下一武道会からピッコロ大魔王編にかけてのショートヘア。「交通安全」ではカプセルコーポレーションがあったが、ここでは西の都3丁目公園通りのマンション在住。お金持ちのお嬢様という感じはせず、ごく普通の大学生か社会人OLの一人暮らしといったところ。タマというプーアル似の猫を飼っている。(ブリーフ博士の肩によく乗っかる黒猫タマとは別猫)

 フライパンで朝食の目玉焼きを焼いている最中に地震が起こり、転倒して気絶、火事になる。はしご車でも届かない高層マンションの最上階(やっぱリッチ?)だったが、悟空の如意棒に掴まって脱出。地上ではスケベ顔の亀仙人が受け止めようと待ち構えていたが、ヤムチャがいいとこ取り。本作のブルマと悟空たちには面識はないようで、お互いに丁寧に言葉を交わしていた。


ヤムチャ 110(通常時 推定)
クリリン 120(通常時 推定)
亀仙人 139(通常時)

 西の都を火事から守る消防隊員たち。「交通安全」に登場した彼らとは完全に別人。元来の身体能力を活かせば、スーパーレスキューも真っ青の救助活動が可能だろう。しかし消火活動はいたって現実的。気や衝撃波で火を消したり、建物ごと吹き飛ばしたりはしない。いわば亀仙流消防チームだが、亀仙人(頼もしくもスケベ)が隊長かどうかは不明。


悟空 180(通常時 大全集など)

 西の都の消防隊員。悟空とは思えないほどに常識をわきまえている。非番の時は公園で武道の稽古をしており、体力づくりに余念がない。公園で小火を出したチャオ姉弟を救い、防火意識を高めるよう促した。

 普段は亀仙流の道着姿だが、火災現場では消防隊員らしく防火服を着る。消火・救助活動はいたって現実的なものの、唯一、如意棒を使用するシーンがある。「交通安全」でも「消防隊」でも、如意棒は救助アイテムとして大活躍だ。(筋斗雲があれば高所での救助活動がもっと容易になるのだが)

 EDテーマは「魔訶不思議アドベンチャー!」火の用心替え歌バージョン。筋斗雲で自由に空を駆け巡る悟空は、やっぱり消防隊員の悟空とは別人だ。



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