ドラゴンボールZ 魔凶星(ガーリックJr.)編 戦闘力

DRAGON BALL Z 第19巻 [DVD]



 -概要-

 アニメ「ドラゴンボールZ」のオリジナルストーリーで、フリーザ編と人造人間編の間に挿入された。第108話(1991年9月18日放映)~第117話(同年11月20日放映)までの全10話。「DRAGON BALL Z 第18巻 [DVD]」「同 第19巻」「同 第20巻」に収録。

 ナメック星の激闘から約10ヶ月後、悟空不在の地球に、かつての敵がかつてない強さで復活した。ドラゴンボールZ 劇場版 第1作(オラの悟飯をかえせッ!!)で、デッドゾーンに消えた魔族。永遠の命を持ったがゆえに永遠の地獄に落ちたガーリックJr.が、地上に舞い戻ったのだ。ガーリックJr.は魔族の故郷「魔凶星」の接近により数十倍以上に力を高めていた。戦闘力100万を超える大魔力で天界と神を制圧し、地球を魔の星に染め上げようとする。悟飯たちに勝機はあるのか? タイムリミットは24時間、物語はリアルタイムで進行する?

 「DB改」ではまるまるカットされてしまったが、劇場版やアニメオリジナルエピソードとの繋がりが強い。一部設定はGTのベビー編で再利用されており、アニメシリーズを語る上では外せないストーリーだ。18号と知り合う前のクリリンの恋人話や、ベジータの宇宙放浪記(?)も同時に描かれている。




-地上の攻防- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

ウミガメ 0.001(攻撃力)⇔10(防御力)

 ガーリックJr.がばらまいたアクアミスト(悪魔の霧)により、世界中の生き物が魔族に転じてしまう。カメハウスにいた亀仙人・ヤムチャ・ブルマ・ウーロン・プーアル・チチも理性を失い凶暴化した。同じくカメハウスにいたはずのウミガメだけは、その前後から消息不明になった。海中にアクアミストの効果は及ばないので、偶然海に潜っていて無事だったとも考えられる。ガーリックJr.が倒れ平和が戻ると、何事もなかったかのように再登場。晴れて満1000歳の誕生日を迎え、皆にあたたかく祝福された(戦闘力はDBZでラディッツ戦後にブルマが計測したもの。0.001=1/1000。分母が年齢と一致する)。クリリンが恋人のマロンを幸せにできるかどうか迷っていると聞いて、亀の甲より年の功のアドバイス。カメハウス近海の海底に眠る伝説の大真珠、マーメイドの涙を贈るように勧めた。マーメイドの涙を恋人から贈られると、必ず幸せになれるという言い伝えがある。

 人造人間編(DBZ135~137話)では、再登場したマロンに「カメちゃん」と親しまれ可愛がられた。海で溺れかけたマロンを救い、ナンパ男ふたりを拳法で叩きのめすという意外すぎるほどの強さを発揮(ウミガメは銃撃に耐える防御力を持っている。おそらく瞬間的に防御力を攻撃力に転化したのだろう?)。強い人が好きで移り気なマロンにキスを迫られるが、クリリンのことを想い頑なにマロンの愛を拒否するウミガメ。だが、その行為がかえって仇となり、マロンはクリリンのこともウミガメのことも捨ててどこかへ泳ぎ去ってしまう。次の回では何事もなかったかのようにマロン再登場するも、結局はマロンを呼び止めておくことはできない。亀仙人の計らいで、クリリンの留守中にマロンが来たことは、クリリンには内緒にしておくことになった。


プーアル 1(推定)
ウーロン 2(推定)

 南部変身幼稚園出身の同級生組。ドラゴンボール世界の地球では少数とされる亜人種(動物型人間)。この時点での年齢は22,3歳だが、初登場時(9歳)の頃から容姿に大きな変化がない。ネコっぽいプーアルは、戦いとは無縁だった4歳の悟飯、つまり普通の子供なみ(推定戦闘力 1)。ブタっぽいウーロンはブルマにも腕力で負ける(推定戦闘力 2)が、誕生時の悟空と同じといえば同じ。二人ともアクアミストを吸って凶暴化し、ピッコロに牙を剝いたり町で大暴れしたりした。


ブルマ 4(推定)

 地球人一般成人男性の平均戦闘力が5なら、女性は4にはなるだろう。グラマラスな天才ブルマといえども、こと戦闘力に関してはかよわき一般人なり。しかしアクアミストを吸ったことで、ピッコロに襲いかかるほど凶暴な魔族に転身した。その後はヤムチャ・ウーロン・プーアルとともに町に出て大暴れ、破壊の限りを尽くす。超神水(カリン塔のものとは別。浄化作用がある)の力で正気を取り戻すと、朝日を浴びながら呆然としていた。ウミガメ1000歳の誕生会には初め乗り気ではなかったものの、感動するウミガメを見て心から祝う。マロンからチチと一緒くたにオバサン呼ばわりされ、自分は所帯やつれしてないと反論した。ちなみに、この時点でのブルマの年齢は30歳。(ヤムチャと同い年で、ベジータの1歳下)


チチ 130(通常時 Vジャンプ)260(界王拳? 推定)

 ブルマより4歳年下の26歳(悟空と同い年。ただし悟空は一年死んでいるため肉体年齢は25歳)。マロンにオバサン呼ばわりされて激しい怒りのオーラを発し(界王拳のように赤いオーラ)、戦闘力を高めた? クリリンいわく「超サイヤ人の悟空でさえ恐れる宇宙最強の女」(もとは亀仙人のジョーク)。自分では「若くて綺麗な奥さん」、または「(所帯やつれしてない)可愛い可愛い奥さん」だと思っている。アクアミストを吸って凶暴化し悟飯に襲いかかった後は、一晩中町で大暴れしていた。翌朝には超神水で正気に戻るが、暴走族を威圧して更生する様は教育ママというより教育魔族。怒りに燃えたチチが界王拳のような赤いオーラを発する場面はドラゴンボール超でも見られた。


亀仙人 139(通常時)

「ワシはそんなに若くはないぞ」

 ラディッツ戦後、ブルマにスカウターで戦闘力を計測され、亀仙人はこう答えた(アニメ「DBZ」および「DB改」)。亀仙人の年齢は初登場時で319歳、この時点で333歳を数える(ウミガメ1000歳、そして亀仙人ゾロ目の記念年)。原作でもアニメでもマジュニア編以降、亀仙人は隠居して戦いの場からは遠のいている。「Z」以降まともに戦ったことがあるのは劇場版の「この世で一番強いヤツ」のみ。アクアミストで凶暴化してクリリンやピッコロに襲いかかりはしたが、まともな戦いとは言いがたい。マロンにビーチチェアで殴られてもビクともせず、いろんなものを投げつけられてもゾンビにように前進した。超神水で正気に戻った時には、いつの間にか豪華客船に乗り込み誰ぞの結婚式場を荒らした後だった。


ヤムチャ 7万(最大 推定)

 ブルマと同じ30歳だが、半年ほど死んでいた(その間年を取らない)ので肉体年齢はギリギリ30歳前。界王星の修行でリクーム(推定 55000)を上回る6万(推定)の戦闘力を身に着けた。それからさらに生き返るまでの4ヶ月、界王星での修行成果として10000をプラスできるだろう。(界王星に着いてから最初の数日でやたらパワーアップしたわけだが、何かの奇跡と考えるしかない。また、界王拳を習得する時間もじゅうぶんにあったはずだが、覚えてないのか使わないだけなのか。「ゼノバース」では界王拳を習得したヤムチャがこっそり登場していたが、「ゼノバース2」ではひっそり消えていた)

 生き返ってからは特に鍛えている様子もなく、戦闘力に大きな変化はなかったものと思われる。アクアミストを吸い凶暴化してクリリンやピッコロを襲い、町に出て破壊活動をおこなった。平和になった後は、DBZ初期(オリジナル)でも見られたプロ野球選手のバイト。



-カリン塔の攻防- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

マロン 4(推定)

 クリリンの恋人として登場した女の子。アニメオリジナルキャラクター。推定年齢は10代後半~20代前半。27歳のクリリンを「クリンちゃん」と呼んで可愛がる。ブルマに勝るとも劣らないナイスバディの持ち主で、挑発的・刺激的な服装・水着で男どもを虜にした。戦闘力的には地球人女性の一般平均程度だろう。だが、性格的には底が知れない天性の、というか天然の素質を持っている。人の話を聞かず、神経を逆なでし、特にヒロイン(ブルマ・チチ)の反感を買うが本人はどこ吹く風。いい意味でも悪い意味でも無邪気であり、もしかしたら筋斗雲にも乗れるかもしれない。普段から何も考えておらず、カリン様の読心術をもってしても心を読むことはできなかった。

 クリリンと一緒にダイビングしていたおかげでアクアミストを吸わずに済んだ。冒険好きを自称し、実際に危険を顧みずガーリックJr.のいる天界まで押しかけようとする。結局はカリン塔に置いてけぼりにされるのだが、すぐに順応していた。ガーリックJr.が倒れた後、クリリンに幸せにする自信がないと別れ話を切り出される。マロン自身にはクリリンのお嫁さんになっていいという想いはあった。確かに、Z戦士の妻になる器はあったかもしれない。が、移り気な性分のためか浜辺に通りがかったナンパ男にあっさりと鞍替えしてしまう。

 人造人間編にも登場した(DBZ 第128話「悟空、ダブルショック!!病と敵のはさみ撃ち」)。ほぼ3年半ぶりにカメハウスを訪れ、クリリンのことを捜しまわる。失って初めて気付く真実の愛。マロンはやはりクリリンのことを愛していた、らしい。クリリンは悟空と人造人間19号の戦いの場に赴いており不在。クリリンが赤いリボンをプレゼントしてくれると勘違いしたため、亀仙人からレッドリボン軍についてレクチャーを受ける。

 DBZ135話~137話にも登場(18号vsベジータ~Z戦士敗北~ピッコロが神の城を目指す回)。カメハウスでクリリンの帰りを待っていたのだが、移り気なのは変わらず、ナンパ男やウミガメにまで浮気しかける。しかし、クリリンを思うウミガメに頑なに愛を拒否されたために、クリリンもウミガメも捨ててどこかに泳いでいってしまう。次の回では何事もなかったかのようにメロドラマに泣いていたが、マック・トミーらボーイフレンドとともに今度こそ去った(十数人の男たちからプロポーズされており、決断がつかずクリリンのところへ来てみただけのようだ)。その後マロンは登場せず、クリリンは18号と結婚することになるのだが、お互い未練でもあったのだろうか。クリリンは18号との間に生まれた娘に「マーロン」と名付けることになる。


ハイヤードラゴン 8(推定)

 劇場版からゲスト出演。年齢は不明だが、おそらく子供のドラゴン。戦闘力は低いが飛行能力は高く、カリン塔頂上(成層圏上)まで飛ぶことができる。アクアミストの邪悪な気を感知し、悟飯を洞穴に突っ込んで魔族化を回避した。カメハウスではケモノ同士(?)の因縁か、凶暴化したウーロンとプーアルに襲われそうになる。ブルマとチチに襲われそうになったマロンを背中に乗せて、一足早くその場を退避。天界に向かうクリリン・悟飯に付き添うが、マロンとともにカリン塔に残ることになった。


カリン 190(ジャンプ付録)

 齢800を超える仙猫(猫の仙人)様。戦闘力は190あり、第22回天下一武道会(対天津飯)時の悟空(180)以上。あの世から遣わされたという聖人で、カリン塔の周囲一帯を聖地カリンと呼ぶことからもその偉大さが分かる。天界の真下にいることが幸いしたのか、アクアミストの脅威から逃れた。というか、訪れた悟飯たちの心を読むまで事態を全く把握していなかった。マロンにはゴロゴロデレデレしてしまい、すっかり彼女のペース。どういう流れかマロンと賭けババ抜きをすることになり、しかも22連敗。神に会う証となる「天界の鈴」をかっさらわれ、熱くなって如意棒まで賭けてしまった。(最後の勝敗は不明だが、如意棒までは持っていかれていない、はず)

 悟飯との対面はこれで二度目。原作では、悟飯からセルゲーム直前に「はじめまして」と挨拶された(超サイヤ人の姿では確かに初めてだが)。しかし、原作でもベジータ戦直後の病院で一度会っており、アニメ(「DBZ」「DB改」ともに)では「お久しぶりです」に訂正されている。劇場版「とびっきりの最強対最強」でも悟飯との対面を果たしている。


ヤジロベー 970(ジャンプ付録)

 クリリンより1歳年上の28歳。対サイヤ人戦に備えて天界で修行したことで、地球人としては高い970の戦闘力を身に着けた。しかしそれ以降は身を入れて鍛えることはなく、気功波も舞空術も使えないまま今に至る。声が似ているクリリンに対抗心があるのか、パチンコ頭(クリリン)に彼女ができたことに腹を立てた。カリン塔に残ったマロンのペースにすっかりはまり、料理やら彼女の身の回りの世話を焼くことに。参加した賭けババ抜きでは、身包みを剥がされフンドシ一丁になった。



-天界の攻防- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

神(地球の神) 280(通常時 推定)700(気で攻防力増強 推定)

 500歳以上。大魔王と分離し神となったのは200歳の頃で、それから302年が経った。かつての大魔王から大きく変化したピッコロの強さと精神を見込み、神の座を譲ろうと考える。その留守中に天界の神殿をガーリックJr.に乗っ取られ、帰還後捕らわれガラス瓶の中に封じ込まれてしまう。ピッコロの機転でガラス瓶から脱出し、アクアミストの効果を打ち消す超神水を手に取った。アクアミストの効果が完成してしまえば超神水でも浄化できない(吸ってから24時間で完全な魔族と化す)。

 残る数時間で超神水を世界中に行き渡らせるためには、天界の奥底にある「気流の穴」に行く必要があった。気流の穴にたどり着くには「神仙界」と呼ばれる危険な場所を通らなければならない。神仙界は歴代の神々が眠る神聖な場所であり、現役の神は決して踏み込んではならないという掟。掟を破れば神を辞めるか、最悪魂を抜かれて殺されてしまうかもしれないという。しかし、神は地球の神として愛する地球とそこに生きる命を守るべく、命を懸けて神仙界に乗り込んだ。


ミスター・ポポ 270(推定)1030(ジャンプ付録)

 神様の付き人。あの世から派遣された人材で、1000歳を超えるという。先代、先々代よりもずっと前から神に仕え、今の神以上に天界のことを熟知している。初登場時の戦闘力は、当時の悟空(260 大全集など)と神(推定 280)の間で270と思われる。ジャンプ付録では1030まで上がっているが、無理な数値とは言い切れない。サイヤ人戦に備えてZ戦士を鍛えたことで、ポポ自身が強くなったとも考えられる。(戦闘力1000以上ともなれば、「気の一点集中」から「気の開放」を覚えていてもおかしくはない段階だ)

 ガーリックJr.に捕らわれてガラス瓶に封じ込められてしまうが、ピッコロの機転で脱出。超神水を短時間で広める方法として、神仙界の先にある気流の穴のことを教える。神仙界が危険な場所であることを伝えた上で、覚悟の神を連れて神仙界へ。幾多の困難を潜り抜け、超神水を気流の穴に注ぎ込むことができた。(神仙界や精神と時の部屋、天界には様々な世界があり、神殿の外から見た以上の広さがある)


先代の神 1500(最大 推定)

 302年前、現在の神に神の座を譲り、しばらくして亡くなったものと思われる。同年に反乱を起こしたガーリックの力を宝玉に封印し、天界の神殿に遺した。ピッコロ大魔王と分離する前の「カタッツの子」やガーリック(推定 1300)を抑える力があったとすれば、最低でも1500程度の戦闘力はあったかもしれない。閻魔大王(2000 推定)には及ばないが、当時としてはなかなかの強さだったといえよう。(「カタッツの子」は大魔王と分離したことで同化と逆の作用が働き、1/5の戦闘力になったものとする)

 神仙界で眠りに就いていたが、現在の神の侵入で目覚める。さらに三代前までの神々(計4人)とともに黒い影となって現れ、現在の神に制裁を与えた。しかし、現在の神は魂を抜かれそうになっても、体が消滅しかけても前進を止めなかった。現在の神は歴代の神々の黒い影を見て、「これが神々の成れの果てか」と一笑に付す。歴代の神々の影は裁きの雷で現在の神を痛め続けた。だが、ミスター・ポポが超神水を気流の穴に注ぎ込むとピタリと攻撃を止める。現在の神に癒しの光を放ち、ミスター・ポポとともに神仙界の外に飛ばした。歴代の神々は、現在の神の覚悟と地球への愛が本物だと認めたのだろう。


クリリン 7万(修行不足による戦闘力低下 推定)7万5000(最大 Vジャンプ)

 結婚したい盛りの27歳(4ヶ月ほど死んでいたので肉体年齢はまだ26歳かも)。修行を怠けていたようで戦闘力はフリーザ戦後のままか、やや下がっているか。残念ながら、魔凶星接近でパワーアップした魔族四天王(戦闘力 40万以上)に通用するレベルにはない。しかし、悟飯とピッコロをサポートして少しでも戦況を有利するよう努めた。

 マロンと一緒に海に潜っていたためにアクアミストを吸わなかった。魔族化したピッコロに首筋を噛まれ、アクアミストを吸ったように凶暴化してしまう。が、それはピッコロの作戦であり、ガーリックJr.の隙を突いて神とポポを救出することに成功した。デッドゾーン発動中は悟飯のシールドによって守られるが、悟飯を攻撃に回すために自らシールドを飛び出す。ピッコロとともにガーリックJr.の注意を引き付けた。

 戦いの後、マロンとの結婚を真剣に考えるようになった。ウミガメから「マーメイドの涙」という大真珠の伝説を聞き、それをマロンに贈って幸せにしようとする。しかし、魚たちがマーメイドの涙を必死に守るのを見て諦め、マロンのことまで諦めかけた。マロンはクリリンと結婚してもいいと思っていたのだが、気持ちがすれ違い、そのまま別れることに。人造人間編でマロンがクリリンに会いにカメハウスを尋ねてきた時も、二人が出会うことはなかった。


悟飯 80万(基本最大 推定)160万(怒りによる倍加 推定)

 公式年表によれば悟飯の誕生日はエイジ757の5月某日。この魔凶星編が展開されたエイジ763の10月某日にはすでに6歳のはずだが、マロンに年齢を聞かれ5歳と答えた(こちらが正しければ悟飯の誕生日は10月上旬か?)。チチがうるさく勉強に明け暮れていたために強さはフリーザ戦後と変わらないだろう(クリリンは修行不足で体が思うように動かなかったが、悟飯にそんな様子はない。あるのは別の問題)。それでも基本戦闘力で魔族四天王(推定 40万前後)の倍はある。怒りでパワーを開放すれば、ガーリックJr.やピッコロ(推定 150万)をも上回る。悟飯の怒りパワーは、界王拳や変身などを除き、唯一自力で最大戦闘力を倍化させる技(?)だ。

 しかし、持ち前の優しさが邪魔をして力を出し切れない場面が多かった。デッドゾーン発動中も、傷ついたピッコロとクリリンを守るために気のシールドを張り防御に回るだけ。クリリンとピッコロが自らシールドを飛び出したことでようやく、全エネルギーを攻撃に集中。シールドに溜めていた気をそのままエネルギー波として発射し、魔凶星を破壊した。本来ならガーリックJr.など悟飯一人でじゅうぶんな敵だったと、ピッコロも言っている。力不足を痛感した悟飯は、もっともっと修行すると約束。いずれ悟空を超えることになる戦士の、小さな決意だった。


ピッコロ 120万(重り 推定)150万(重りを外す 推定)

 悟飯からは「ピッコロのおじさん」と呼ばれることもあるが、実はまだ10歳(悟飯の4歳上)。父(初代ピッコロ大魔王)の恨みを晴らすためか、生まれてから3年で現在の姿に急成長したのだ。フリーザ戦後も、四人に分身して自分同士戦ったり、厳しい修行を繰り返している。最大戦闘力はやや伸びて、最大で150万には達しているだろう。

 アクアミストを吸ったヤムチャ・ブルマ・亀仙人に首筋を噛まれ、彼らと同じ状態になる。我を失い悟飯に襲いかかるが、それはガーリックJr.を油断させるための作戦だった。ナメック星人の再生能力を利用し、アクアミストの注入をすんでのところで留めていたのだろう。まんまとガーリックJr.の懐から神とポポの入ったガラス瓶を奪い取り、クリリンに投げ渡した。

 ガーリックJr.との戦いでも、ナメック星人の特性を活かした戦い方をした。腕を伸縮させるのはもちろん、ガーリックJr.の真似をして巨大化までして見せる(巨身術ではない。筋肉を肥大化しただけ。見せかけのパワーアップと考え戦闘力の変化はなしにした)。ネイルとの同化、そして修行で伸ばした150万の戦闘力で、ガーリックJr.(巨大化 114万)を追い詰める。しかし、神仙界で神が魂を抜かれかけている影響が出てパワーダウンしてしまう。打倒ガーリックJr.を悟飯に託し、全力でサポートに回った。


ガッシュ 264(魔凶星接近前 推定)43万(魔凶星接近後 推定)64万5000(巨大化 推定)

 ガーリックJr.配下、魔族四天王の一人。魔凶星出身の魔族の子孫。砂糖(シュガー)のように甘いマスクで、口数も多い。髪を伸ばして自在に操ることができる。ガーリックJr.たち魔族が超パワーアップした理由が魔凶星の接近にあると得意げに語った。四天王のリーダー格と見られ、四天王の中で最大の戦闘力を誇る(パワー型のビネガーと同等)。その数値はカードダスのBP 43000の10倍が相応しく、43万。フリーザ第一形態(53万)に迫る勢いだ。本気ではなかったとはいえ、ピッコロ(最大 150万 推定)の攻撃を避けたり動きを止めたりした。また、四天王は超結界(目に見えないほど細い赤い糸が蜘蛛の巣のように敵を絡め取る)を発生できる。四人で協力すれば、悟飯(基本最大 80万 推定)の自由さえ奪うことが可能だ。

 魔凶星が接近する前のガッシュの戦闘力は推定 264。ガーリックJr.のパワーアップ率(350→57万 いずれも推定値)から逆算した(小数点以下、四捨五入)。劇場版DBZ(オラの悟飯をかえせッ!!)登場のガーリック三人衆、ジンジャー・ニッキー・サンショ。巨大化して平均233(推定)の彼らよりやや強いという程度が求められる限界値だろう。展開的に見ても、魔凶星接近前のガーリックJr.(変身前 350 推定)より格下でないとおかしい。

 ガッシュはそのパワーアップ率を「数十倍」と言ったが、実際はそんなものでは済まない。ガーリックJr.たちは1628倍(小数点以下切り捨て)もの超絶パワーアップを遂げたことになる。しかし、ナメック星の激戦を経た悟飯(基本最大 80万 推定)の敵ではなかった。悟飯に弾かれたガッシュは、天界神殿の壁から伸びる鋭い突起に胸を貫かれ、息絶えた。一度は死の体験をするも、魔凶星の最接近とともに復活し、巨大化してさらにパワーアップ。パワーアップ率はガーリック三人衆の巨大化(推定 1.25倍)を超える1.5倍とした。ガッシュの戦闘力は64万5000に跳ね上がったが、やはり悟飯を追い越すことはできなかった。悟飯怒りのエネルギー波を腹に受け、その圧倒的パワーに驚愕しながら爆死した。

 ドラゴンボールヒーローズにはGM9弾から登場し、「シュガーイグニート」という必殺技を使う。


ゾルド 246(魔凶星接近前 推定)40万(魔凶星接近後 推定)

 ガーリックJr.配下、魔族四天王の一人。塩(ソルト)のようにしょっぱい小柄で出しゃばりなロシア系(?)オヤジ。戦闘力はカードダスBP 40000の10倍値を採用し、40万とする。体格どおり四天王の中で最も戦闘力が低い(魔凶星接近前は推定 246)。それでもフリーザ第一形態(53万)に迫るのであろうことは想像に難くなく、他の四天王と遜色はない。長身タードとの連携攻撃が得意で、地中に潜みピッコロの足を押さえたり、合体エネルギー波で悟飯を殺そうとした。しかし、怒りで気を開放した悟飯(基本最大 80万 推定)には全く通用せず。巨大化パワーアップを見せることもなく、悟飯怒りの魔閃光をもろに浴びて消滅した。ドラゴンボールヒーローズにはGM9弾から登場し、「ソルトブレイク」という必殺技を使う。


タード 252(魔凶星接近前 推定)41万(魔凶星接近後 カードダス)

 ガーリックJr.配下、魔族四天王の一人。洋辛子(マスタード)のように辛(から)く引き締まった長身長髪の大男。戦闘力はカードダスによればBP 41000(×10)=41万をそのまま採用。強さ的には四天王のナンバー3(魔凶星接近前は推定 252)だ。天界ではクリリン(推定 70000~75000)をスピードで翻弄し、パワーで圧倒。ナンバー4・ゾルドとの合体エネルギー波で悟飯(基本最大 80万 推定)を殺そうとしたが、全く通用せず。ゾルドが消滅し怒って悟飯に襲いかかるが蹴り返され、怯んだところに魔閃光をもろに受け消滅した。ドラゴンボールヒーローズにはGM9弾から登場し、「マスタードブレイク」という必殺技を使う。


ビネガー 264(魔凶星接近前 推定)43万(魔凶星接近後 推定)64万5000(巨大化 推定)

 ガーリックJr.配下、魔族四天王の一人。酢(ビネガー)漬けのように大きく膨らんだ巨漢。パワータイプの戦士で頭の回りは少々遅い。カードダスBP 42000(+1000)の10倍、43万という数値が戦闘力に相応しい(魔凶星接近前は推定 258)。戦闘力の上ではリーダー格のガッシュと同等だが、見た目どおりパワーに特化した戦士だろう。クリリン(推定 70000~75000)程度の攻撃ではビクともしない。フリーザ第二形態(100万以上、の尻尾)をも切り裂いた気円斬ですら、素手で掴み投げ返した。しかし、悟飯(基本最大 80万 推定)の魔閃光は受け返せず、天界神殿の壁に激突死したように見えた。一度は死の世界を体験するも、魔凶星の最接近とともに巨大化してパワーアップ。再びクリリンをいたぶるが、クリリンを助けたい一心で悟飯が放ったエネルギー波で消滅する。魔族四天王ナンバー2をして、悟飯の怒りパワーを「化け物」と言わしめた。ドラゴンボールヒーローズにはGM9弾から登場し、「ビネガーキャノン」という必殺技を使う。


ガーリックJr. 57万(通常時 推定)114万(巨大化 カードダス)
200万(デッドゾーン発動時 推定)350(魔凶星破壊後 推定)

 302年前、先代の神に力を封印され滅んだ魔族の支配者ガーリック、その息子。ミスター・ポポと面識があるということは、302年前から存在している可能性もある。通常時は一見すると子供のようだが、老化と死の恐怖を抱き始める年代だったのかもしれない。ドラゴンボールで永遠の命を得たガーリックJr.を、ピッコロは臆病者と評した。初代ピッコロが不老不死ではなく、しかも永遠ではない「若さ」を願った理由がそこにあるのか。

 ガーリックJr.のカードダスによれば通常時でBP 57000(×20)=114万だが、それでは計算に合わない(巨大化時は通常時の推定2倍。デッドゾーン発動時はさらに推定約1.8倍。最終的に400万超と強くなりすぎる)。通常時をカードダス基本BP10倍の57万とし、巨大化時を20倍の114万とするのがベストだろう。通常時はフリーザ第一形態(53万)を上回るが、巨大化時はフリーザ第二形態(最大 120万 推定)をやや下回る範囲だ。

 魔凶星の接近で1628倍以上に高まった戦闘力で、デッドゾーンから脱出。父を封印した神への復讐心、そして己を閉じ込めた孫親子(特に悟空)への恨みを募らせ、天界を襲撃。魔族四天王の協力を得、神とミスター・ポポを捕らえるとともに、自らを神の座に据えた。父ガーリックが成し遂げようとして成し遂げられなかったこと。悪魔の霧・アクアミストによって地球人類を魔族化し、その頂点に君臨しようと企む。さらには父ガーリックの完全復活をも目論むが、ドラゴンボール以外にも方法があるような様子だった。

 通常時の姿のままピッコロに追い詰められるが、魔凶星の最接近とともにいよいよ巨大化、真のパワーを開放。ガーリックJr. 114万に対し、ピッコロ 150万(推定)。最大戦闘力ではピッコロに分があるものの、永遠の命とスタミナがガーリックJr.の強みとなる。神の危機によるピッコロのパワーダウンも相まって、ガーリックJr.の優勢は続いた。

 しかし、悟飯の怒りパワー(推定 160万)が最大の壁となって立ちはだかる。悟飯の頭突きで背から腹にかけて風穴を開けられ、おまけに魔閃光のダメ押し。永遠の命がなければ確実にあの世行きの攻撃だった。そうこうしているうちに、神とポポが神仙界から超神水をまき、アクアミストを浄化。世界中を魔族の理想郷にするという夢を絶たれた怒りから、ついにデッドゾーンを発動する。デッドゾーン発動中のガーリックJr.の戦闘力は約200万となり、悟飯(怒り最大 160万)を上回った(劇場版の推定値から概算。700→1250、約1.8倍のパワーアップであることは上述した)。魔凶星がある限り力は無限大と豪語したとおり、さらなるパワー上昇もありえただろう。悟飯は気のシールドを張って吸い込まれないように防御するのが精一杯だった。しかし、ピッコロとクリリンに注意がそれた隙に、悟飯の全エネルギーが魔凶星に撃ち込まれる。パワーの源である魔凶星を破壊されたことで、ガーリックJr.は急速にやせ細った。一条の光も差さず身も心も凍る闇の空間、デッドゾーンに再び吸い込まれ、永遠の地獄に還ったのだった。

 ゲーム初登場はファミコン用ソフト「ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人」(劇場版DBZ1作目のアレンジストーリーで、ラディッツ戦後にガーリック一味が出現)。対戦ゲーム「ドラゴンボールZ Sparking!NEO」「同 METEOR」ではTVアニメ版と同じ千葉繁が声を当てており、巨大化したガーリックJr.は「スーパーガーリックJr.」と名付けられている。ドラゴンボールヒーローズのGM8弾から参戦したガーリックJr.には映画版と同じ神谷明が声を当てている。


〔破壊王ガーリックJr. 171万(推定)〕

 ドラゴンボールヒーローズのJM5弾から登場した、ガーリックJr.がバビディに洗脳された姿。額に「M」の字を浮かべ、白目を剥き出しにしている。「魔凶星の接近」というアビリティを持つので、この魔凶星編のガーリックJr.が洗脳されたのかもしれない。そのうえでバビディによる潜在能力開放を1.5倍の強化と想定し、破壊王ガーリックJr.の戦闘力を求めた。この状態からデッドゾーンを発動すれば戦闘力は300万に達する見込みだ。

 なお、バビディによる潜在能力開放を受けると、限界を超えた証として全身に血管が浮き出るのが特徴だが、巨大化(ヒーローズのアビリティ「巨大化」とは別)したガーリックJr.は元から血管が浮き出ているので、もしかすると単に洗脳されただけという可能性もある。

ドラゴンボールヒーローズJM05弾/HJ5-CP2破壊王ガーリックJr. CP


-ベジータの放浪- 赤数字:公式数値 青数字:推定数値

ベジータ 300万(最大 推定)

 31歳宇宙人、ストーキング宇宙放浪記? フリーザとの戦いから4ヶ月後、ポルンガから悟空(カカロット)が生きていることを知る。居ても立ってもいられず、ベジータはブリーフ博士の造った宇宙船に飛び乗った。それから6ヶ月、ベジータはサイヤ人独特の気、悟空の影を追い続けていた。

 ベジータの戦闘力は、フリーザ戦最終の250万から300万にはアップしているだろう(フリーザ戦悟空の基本値)。ドラゴンボールZ 第102話「とことんやろうぜ!!消えゆく星に残った二人」、ベジータは言った。

「一度死んで蘇ったオレはいっそうパワーを増しているはずだ」

 「死にかけて」ではなく「死んで」蘇った場合にもサイヤ人の特性が働くかは謎だが。パワーアップしていたとしても、フリーザ戦時のような爆発的回復はなりを潜めはじめているだろう。ベジータは悟空とフリーザの相討ちを期待しつつも、超サイヤ人となった悟空との「再会」をも望んでいた。アニメ「DBZ」や「DB改」のベジータは、ナメック星で生き返った直後に超サイヤ人悟空と出会っている。「超サイヤ人を超える」というベジータの目標は、この時から意識され始めたと言っていいだろう。

 この時のベジータはまた、自身が超サイヤ人になることを諦めていなかった。自分には何が足りないのか、何故甘ったれのカカロットが超サイヤ人になることができたのか。そんなベジータの「気」を感じ取ったのか、超サイヤ人悟空の「気」がベジータのいた隣の惑星に現れる。悟空は覚えたての瞬間移動を利用したのだろう、すぐに姿を消してしまった。だがベジータは悟空(カカロット)の存在をしっかりと感じ取り、ライバル心を募らせる。「落ちこぼれの努力家」と、「超エリートの天才」の立場が逆転する兆し。サイヤ人の王子ベジータ、努力と探求の日々の始まりだ。


リット星人 10001500(推定)

 フリーザ配下の惑星戦士。爬虫類と鳥類の特徴をあわせもつ小柄な種族。悟飯・クリリンがナメック星で装備した戦闘ジャケットはこのリット星人サイズ。ヘルメットとアームガンで武装している。フリーザたちがデンデの住む村を襲った際にも登場。ナメックの若者(3000)に手も足も出ずやられてしまった。ほとんどのフリーザ配下と同じく、1000~1500程度の戦闘力だと推測できる。たまたまリット星に立ち寄ったベジータによって全滅させられ、初めてフリーザの敗北を知る。



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